行政書士の前田です。
先日、長年、採用関係に携わっている採用・人事のプロと
お話する機会を頂きました。
大変、勉強になる貴重なお話ばかりだったのですが、
特に印象的だったお話を少しだけご紹介します。
何千社という数の会社をみてきた中で、採用・人事において
特に大切なことは何ですか?という問いに対して、
その方はこう答えました。
「大半の会社は採用活動にばかり力を注ぎ、
人を育てることを疎かにする。いつまでも、
ドラフト1位指名で入ってくるような有望な人材が
くることを待っているばかりだ。人材を入れることではなく、
人材を育成することにこそ時間をかけるべきだ」
採用のプロが言ったので、とても意外な言葉だったのですが、
まさに核心をついた言葉ですね。
その方が言うには、どんな媒体で求人をかけたらいいのか、
どういった目線で採用を決定すればいいのかと相談を受けることが
多いので、会社の教育方法を詳細にヒアリングすると、
仮に人が集まっても、とても人材が育つ環境とはいえないケースが多いそうです。
また、彼は、教育方法が一辺倒になる点も指摘しています。
人のタイプはそれぞれであるにも関わらず、すべて同じ方法で
教育を行い、ついていけない人は脱落していく。
これでは、残る人材のパターンが偏るのは明白です。
自分の教育方法についてこれない人は必要がないと考えるのなら、
採用段階で、自分のやり方についてこれるもののみ、
採用しますと明言した方が余程、効率のいい人材確保ができるとのことです。
山本五十六の言葉にこのような言葉があります。
やってみせ、言って聞かせて、
させてみせ、
ほめてやらねば、人は動かじ。
話し合い、耳を傾け、承認し、
任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、
信頼せねば、人は実らず。
教育とは、本来こういったものだと私は思います。
人材が不足している昨今の現状を踏まえ、特に意識しなくては
いけないことです。
前田